El Profesor Tatsuya Aoyagi 復活!

今日の午前中はフリーだったので眠りたかったのだが、また子犬が夜明けから出し始めるごそごそとする音と鳴き声に目が覚める。さらに2階のフロアを直す金槌の音が8時ぐらいから始まり、しびれを切れして起き上がる。朝食の後メールをしながら、また色々と悩んでいた自分がいた。T美さんからのアドバイスで考えさせられた。本を読んで気を散らす。「オリガ・モリソヴナ」ではクライマックスに向っていて、ジーナチカの孤児院での切ない場面で、土曜日に行ったばかりのコスタリカの孤児院の子供達の事を考えた。肉親が見つかって迎えに来たら、残された子供達は寂しくなって泣くのだろうと想像したらさらに胸が痛くなった。

頭を切り替えて、ワークショップの最終準備をする。今日はフィジカルコメディーを昼間にして、夜はグループの協調性を高める内容のワークショップをしなくてはならなかった。想像をしながら内容を考えるのはとても面白い。緊張しながらだんだんとわくわくしてくる瞬間だ。

突然部屋にノックがあり、リリアナさんのお母さんが病院に行かなくてはならなかったので、今直ぐに家を出発しないといけないと言われて、あわてて出ていった。いつもは優しいリリアナさんの表情が固かった。ワークショップのある場所に2時間前に落とされたので、近くのレストランで昼食をとる。メキシカンっぽいセットメニューのランチはマンゴージュースとフルーツまでついてきてとてもおいしかった。早めではあったがワークショップ会場に入る。ストレッチとか見本を示すためにちょっと練習をしてみる。


だんだんと人が集まって来て、通訳をしてくれるマルコさんも登場して、ちょっと安心する。知らない人達に教えるときは緊張と不安がいつもある。こんな場所に自分が来たのは何故だろうと考えてしまうが、見知らぬ場所で見知らぬ人達を相手に教えるって結構凄いことを自分はしているのだと言い聞かせて自信を持ちかえす。

ワークショップと言うものは難しいもので、2時間の間にどれだけ役に立つ事を教えてあげられるかを上手くプランしないといけない。フィジカルコメディーのワークショップは80点ぐらいの出来だった。「テイク」のコンセプトを上手く伝えることが出来なくて反省する部分があった。通訳を使いながら教えるのは初めての経験でもあり、その使い方にも慣れてなかった。とりあえず無事に終了し、感謝してくる生徒達に僕が感謝するばかりだ。スペイン語が話せたらもっとディスカッションとかも出来るのにと思った。

ラッシュアワーで人が溢れるサンノゼのダウンタウンを歩いて、次のワークショップがあるところまでマルコさんに連れていかれる。サンドイッチとコーヒーの食事をしてから、目的地についた。とても素敵な大きい劇場の2階の奥の部屋でやることになっていた。もちろん今日は公演をやっていない夜で、劇場はあまりにも静かに感じた。

12人と言う丁度良い人の数が集まり、楽しく教え始める。12人には何故良いかと言うと、2人と3人と4人のグループが作れるからだ。人数によってワークショップの内容を変えたりしなくてはならないこともよくある。僕の場合あまりレッスンプランに従う事はまず無い。それは受けている人達によって何を教えたらいいかを判断するからだ。この余裕ができるまで何年かかっただろうか。

夜のワークショップは90点。ロクサナさんの通訳が上手かったので、ディスカッションも出来たし、生徒達は集中力を失わずに頑張ってくれた。最後のまとめもすんなり出来て、記念写真を撮ってお開き。
帰りにロクサナさんの家にちょっとより、僕の事が書かれている新聞記事を見せてくれた。これが宣伝になり電話の依頼がたくさんあってワークショップの数が3個増えてしまった。贅沢な悩みだ。写真の顔はちょっと眠そうで髪の毛もセットしてないのがちょっと残念。もうちょっと格好良く撮って欲しかった...


もともと身体表現が豊かなラテン系の人達は教えやすい。久しぶりのワークショップで心配だったのが一気にふっきれた。すっかり元気が出て明日も頑張ろうと思えた一日だった。

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