War & Peace

尊敬しているアーティストの一人である坂本龍一のChasmと言うアルバムに「War & Peace」と言う曲がある。久しぶりにこの曲をたまたま聴いたが、改めて坂本龍一の創る芸術には度肝を抜かれる。この曲はシンプルでありながらとても耳に残るメロディーの中、色んな国の人々が英語でセリフを言っている(アクセントで違う国の人だとわかる)。この質問攻めの詩が妙に心に残る。

Is war as old as gravity?
(戦争は重力と同じくらい古いのか?)
If I love peace do I have to love trees?
(平和を愛するなら森を愛さなくてはならないのか?)
Are there animals that like peace and animals that like war?
(平和が好きな動物と戦争が好きな動物が居るのか?)
Is peace quiet?
(平和は静かなのか?)
Is making war an instinct we inherited from hunting or farming ancestors?
(戦争を起こすことは狩りか農業をしていた祖先からの遺伝本能か?)
For farmers the first warriors?
(百姓は最初の戦士か?)
Do we love without thinking?
(考えないで愛するか?)
Do we do the right thing without thinking?
(考えないで正しいことをするか?)
When children fight with their brothers and sisters are they learning how to make war?
(子どもが兄弟喧嘩をする時、戦争のやり方を学んでいるのか?)
How do we test the limit of our bodies without war?
(人間の体の限界を戦争以外にどうやって試したらいいのか?)
Why do they compare war to a man and peace to a woman?
(なぜ戦争は男と比較され、女は平和と比較されるのか?)
Peace is unpredictable.
(平和は予測できない。)
Why is war so exciting?
(なぜ戦争はそんなに刺激的なのか?)
War is the best game and the worst life.
(戦争は最高のゲームであり、最悪の人生だ。)
Is peace the hardest work?
(平和は最も難しいものか?)
Is peace a time of tension?
(平和は緊張の時間か?)
What are the different kinds of victory, in a war, in a race?
(戦争において、レースにおいて、違った勝利があるのか?)
Is despair a solution?
(絶望は解決なのか?)
Why is it dangerous to say "never forget"?
(なぜ「忘れるな」と言うのは危険なことなのか?)

戦争というテーマは人類が続く限り永遠に語り継がれる物なのかも知れない。それでも芸術家は本、歌、劇、映画、美術を通じて戦争をすることに質問を投げ掛ける。しかし、答えはでない。そして、人間はいつの時代も戦い続ける。

芸術家がメッセージをいくら吐き出すことに意味があるのか?時々そんな事を考えてしまう。僕は自分が常に芸術家であると思っていたい。演劇を創ること...それにいつもどんな意味があるのかと悩み、絶望したり、感動したりして、続けていっている。

芸術と自分との戦いも永遠に終わらないのかも知れないですね...

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