劇「Isn't it romantic?」

学部の4年生が卒業を間近だが最後のプロジェクトで忙しい。7人のキャストの劇「Isn't it romantic?」の最終リハーサルを見に行った。今週末が公演で、僕は直接は関わっていなかったが出演している役者達は僕の生徒達だから少しはコメントをしてあげる。まだリハーサルなので細かな部分では直す事がいっぱいあるが、さすがに4年生達だ。演劇はなかなか上手い。

アメリカでは著名の劇作家Wendy Wasserstein が80年代に書いた劇だが、今でもテーマは全然モダンに感じる。フェミニスト系の劇を書くことで知られている劇作家だ。主役のキャラクターはキャリアウーマン。結婚、家族、仕事の全てが欲しい。妥協はしたくない。それが満たせる相手が探せないのなら一人で生きて行っても良いと語る。劇のクライマックスでは好きなのに医者の彼氏に別れを告げることになる。一人で生きて行くのも怖いけど、誰かと一緒に人生を変えることも怖い。男はシンプルに考えるが、女性にとってはそんなにシンプルな事では無い。愛さえがあればどうにかなるものでもない。

お母さんと娘のシーンが特に心に残った。娘がお母さんに質問する...
''do you think it's possible to be married, or living with a man, have a good relationship and children that you share equal responsibility for, and a career, and still read novels, play the piano, have women friends and swim twice a week?''

''You mean what the women's magazines call 'Having it all?' That's just your generation's fantasy.''

機知に富んでいる会話に一瞬苦笑い。だが、ユーモアの中の意味は深い。

男と女が一緒に生きて行くとはどう言う事か考えさせられた。お互いに妥協をしない生き方って存在するのだろうか?今まであんまり結婚とか家族を持つ事を意識したことが無かったが、最近はこのテーマが身近に感じられる。

いくら考えても、やっぱり結婚、仕事、家族にプライオリティーなんてつけられない。それは理想とかではなく、普通なんだと思う。

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