一ヶ月

あれから一ヶ月が過ぎた。古賀先生の事を考え無い日なんて、1月から一日も無かった。今日も考えてた。きっと明日も考えてる。それでもいいとやっと思えるようになったのは少しは前進している証拠だろう。

夢だったこの仕事の辞表を書いた。複雑な気持ちだ。今でもこの仕事は大好き。リハーサルに行って、学生相手に指導をする。目標に向って頑張っている生徒達 が真剣に僕の言う事を素直に聞いてやってくれる。純粋に充実感が滲みでてくる瞬間だ。2年前の丁度今頃、この仕事のオファーが来た僕は飛び上がって喜んだ のを覚えてる。今までやってきたことに意味があったんだと認められて、一番嬉しかった。古賀先生に伝えるのが楽しみで仕方が無かった。僕でも何かになれたってすぐに言いたかった。

最近は感謝の気持ちがいっぱいだ。僕みたいな奴でも受け入れてくれたこの大学、先生達、学生達に対して決して裏切るのでは無いけど、罪悪感みたいなのがあるのは何でだろう。ついつい人情を余計に感じてしまう。はっきりとした理由があっても申し訳無いと思う。

古賀先生には決して一度たりとも人生をどういう風にしたら良いと言われた事が無い。アドバイスなんて受けた事も無い。そう育てられたからこそ、僕は演劇に出 会う事が出来て、母国語でも無い英語でも大学の先生になる事が出来た。古賀先生は今でも僕に同じ様に教えているみたいだ。これからどうやって古賀英語道場 を経営していいかなんて教えてくれない。今までのように自分の力で自分なりにやれって言っている。

亡くなっても教育し続けてくれる古賀先生はやっぱり凄い。

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