夜中の音

夜道を深夜に歩くことが好きだ
静まりかえった空間に
アスファルトと革靴から絡む音だけが響き渡る
これが大地の上だったら違う音がするのだろう
歩む音を聞くのは心地よい

先人達は何千キロという距離を歩いた
歩く中で考えに考え抜いたのだろう
出会いは運命だったに違いない
同じときに生きていることが
奇跡だと思えたのかもしれない

現代の世の中ではインスタントすぎる
すぐに人に会うことができたり
つながることができる
出会いは当たり前になっている
奇跡を奇跡だと感じられるだろうか

昔に戻ることはできない
だけど僕は大地を踏みしめたい
土を感じて歩きたい
出会いという奇跡に運命を感じたい
たとえインスタントの出会いでも


ひと昔前に、夕暮れのアスファルトの駐車場で
夢を語りあったことを思い出した
今は遠く離れてしまった仲間だけど
きっとそれぞれの場所で夢を見ている
想いや志はあの時のままで

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