だれもみんな
遥か続く地平線の向こうに何があるのか
確かめるために僕は旅をした
数えきれない出会いと別れを繰り返し
夜明けを初めて見たときのように
いつかここに居なくなることを知った
生きることはなにゆえにはかないのか
それは今始まったことではない
受け継いで来た命の先に何があるのか
わからない思いとともに歩いた
幾度となく見届けて来た終わりとはじまり
日が沈むことを受け入れたときのように
いつか記憶さえもなくなることを知った
生きることは死ぬことよりもせつないのか
そこに誰しもがいずれたどり着く
そして、なにもかも
美しく消えていく
見事になくなる
だれもみんな
いずれ、記憶さえも
奇麗に忘れていく
いつかなくなる
だれもみんな
忘れたくないという想いさえも
残らない
なにもかも
だれもみんな
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