幕末・維新 佐賀の八賢人おもてなし隊

僕がやっている演劇活動の一つに「幕末・維新 佐賀の八賢人おもてなし隊」がある。郷土ゆかりの佐賀の八賢人に扮して佐賀の歴史観光PRや地域活性化を目的として2012(平成24年)2月に結成し、様々なイベントなどに出演をしている。

もともと「佐賀の七賢人」というのが有名であり、ほんの最近になって一人加えて「佐賀の八賢人」と言われるようになってきた。 2005年に出版された福岡博著の「八賢伝」などでも、8人のことが書かれている。

鍋島直正:佐賀藩の教育改革を行う
島義正:北海道の開拓の第一人者
副島種臣:外務大臣として活躍
江藤新平:司法大臣として法律制度を定める
大隈重信:内閣総理大臣・早稲田大学を創立
大木喬任:初代の文部大臣
佐野常民:日本赤十字創設者
枝吉神陽:藩校「弘道館」の教諭として人材育成に貢献

以外と佐賀の人達でも、よく賢人達のことを知らない人も多い。佐賀には大隈重信記念館、佐野常民記念、佐賀城本丸歴史館などがあり、資料や文献も充実している。だが、文字活字だけではなく、生でその人達を演じることで、より伝わったり親しみやすくなることも多い。それがきっかけで、もっと佐賀の歴史や賢人に興味を持ってくれる人もいるだろう。

佐賀が排出した偉人達の歴史を扱うということで、やはり地元の人達の反応は大きく、メディアも興味を持ってくれて、この関係ではテレビや新聞で取り上げられることが多い。僕としては演劇が出来ることの一つとして、賢人達の歴史を伝えることで佐賀人に限らず様々な人達に佐賀をもっともっと知ってもらい、佐賀のファンを増やし、郷土を愛する人達が出てくことに繋がると思っている。

近年、演劇が佐賀で日本で存在する意味をずっと模索しながら活動を続けている。ただ単に純粋に芸術として追求するのもいいだろう。だが、まだまだその文化が根付いておらず、演劇をやる人と観る人を増やすということが先決だと感じる。だからこそ、演劇教育にも力を入れているし、また、演劇を「おもてなし隊」のような活動で、どこかに出向いていって、今まで演劇に興味が無かったり観た事が無かった人達に演劇を提供することが必要なのだ。

演劇というツールでそんな社会貢献をしたい。社会に求められるということは仕事になる。この佐賀で演劇家として僕が存在できる理由と場所を、これからも見つけていけるよう、活動に取り組む毎日である。

佐賀の賢人が与えてくれたチャンス。それが「幕末・維新 佐賀の八賢人おもてなし隊」なのであろう。いつか先立たれた先輩達の群れに加わることがあれば、その時に恥の無いように感謝の気持ちを伝えることができるよう、活動に誠心誠意を込めて全うしたい。

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